A350型機はエアバス社の最新鋭旅客機。ボーイング社のB787型機に対抗する機体で、カーボン繊維を多用し、機内の環境が改善。客室スペースを広げることに成功し、さらに同規模のB777に比べて約25%燃費が向上しました。
日本ではJALがB777型機の後継としてA350を発注しています。JALへの納入は2019年からですが、世界の航空会社ではすでにA350が飛び始めています。
中でもアジアで最大の発注を行っているシンガポール航空では、A350の特設サイトを設けるなど力が入っています。
果たしてANAマイルで最新鋭機A350に搭乗することができるのか(特典航空券予約を行えるのか)検証してみました。
ANAマイルとシンガポール航空の関係
ANAとシンガポール航空はスターアライアンスという同じ航空連合に所属しており、マイルもお互いで使用、貯めることができます。
しかしシンガポール航空は同じスターアライアンスの航空会社に対して、自社の特典航空券枠を絞って開放していることが知られており、ANAのサイトにもこのような注意書きが記載されています。
シンガポール航空の一部機種(A380、A380-800、B777-300ER)では、スイートクラス・ファーストクラス・ビジネスクラスをご利用になれません。
A380とA380-800は基本的に同じ機種を指しており、何かのミスかも?と思うのですが、最新鋭機の新しく快適な上級クラスは特典航空券枠を開放していないわけです。
ではA350はどうなんでしょうか?ANAの注意書きには記載がありませんが、検証してみましょう。
ANA提携航空会社特典航空券検索
ANAは予約システムを一新したため、提携航空会社の検索システムも変更になりました。長年慣れ親しんだ画面から変わり、最初は戸惑いましたが、ようやく慣れてきました。
基本的に検索はこの画面から。搭乗日は約1年先に設定しました。その方が空席がある確率が高いからです。
検索結果にシンガポール航空のA350が出てきました。
便名のSQ323のあとに記載がある、359というのがA350-900型機という意味です。ちなみに388はA380-800型機のこと。
エコノミークラスに空席はありますが、ビジネスクラスは何も表示されていません。
A380-800型機で運航するフランクフルトーシンガポール間は、他社マイルにビジネスクラス、ファーストクラス(A380ではスイートクラスになります)の特典航空券は解放されていません。しかしA350で運航しているアムステルダムーシンガポール間も同じ表示ということは、ちょっと悪い予感がします。
シンガポール航空特典航空券検索
そこでシンガポール航空で特典航空券検索を行うことにしました。会員になれば誰でも特典航空券検索が可能です。保有マイル数がゼロでも検索できます。
同じ日程、6月22日で検索してみると、
出てきました。アムステルダム発シンガポール行き、SQ323便のビジネスクラス。A350-900型機での運航です。
A350型機のビジネスクラスも、スターアライアンス他社マイレージ会員への特典航空券開放はされていないということが分かりました。
東京・羽田-シンガポール間にA350-900型機が就航
シンガポール航空は2016年12月13日より、東京・羽田-シンガポール間を結ぶ便のうち、1往復をA350-900型機による運航に切り替えます。A350が使用されるのは、SQ633便とSQ632便の1往復。運航スケジュールは以下のとおり。
SQ633 東京・羽田 16:40 → シンガポール 23:20
SQ632 シンガポール 08:05 → 東京・羽田 15:35
この便はANAマイルで予約できるかな?と思い検索してみましたが、エコノミークラスは予約可能ですが、やはりビジネスクラスは予約できませんでした。
A350型機で運航する便のビジネスクラスは他社特典に開放していないようです。
まとめ
シンガポール航空の最新鋭機A350に搭載された、快適なビジネスクラスシートにはANAマイル特典航空券では乗れないことが分かりました。
A350ビジネスクラス特典航空券を予約するには、シンガポール航空のマイレージサービス、KrisFlyer(クリスフライヤー)に入会して、クリスフライヤーマイルを貯めるしかないようです。
ANAマイルを貯めながらシンガポール航空マイルも貯める、というのはなかなか至難の業ですが、ANAマイルにもシンガポール航空マイルにも交換できるSPGスターポイントを貯めるという方法があります。
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