JALカードではカード会員を対象としたいろいろなイベントを開催しています。中でも人気なのは「JALカード航空教室」。JALのマイルが貯まるJALカードの会員ですから、みなさん飛行機には興味を持っているわけですよね。「JALカード航空教室」ではカード会員のみなさんにより飛行機について、JALについて知ってもらいたい。そしてJALカードをもっと利用してマイルを貯めてもらいたい。そんな思いでイベント運営に尽力されています。
今回、幸運にも参加できたのは「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」。JALカードが開催するイベントの中でも一番人気を誇る、航空教室と航空機撮影会が一つになったイベントです。株式会社ニコンの全面協力のもと、カメラをお持ちでない方には一眼レフカメラの貸し出しもあり、誰でも気軽に楽しめるイベントです。
残念ながらJAL格納庫での航空機撮影会で撮影した写真は非公開のお約束。羽田空港ではOKなのになぜでしょうか?一番魅力ある写真をご覧いただけないのは残念ですが、少しでもイベントの熱気が伝わるようにレポートしたいと思います。
集合は成田空港第2ターミナル1階
「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」の集合は成田空港第2ターミナルです。なぜか第1ターミナルに到着した私は、黄色いターミナル間連絡バスに乗って移動します。
なぜ第2ではなく第1ターミナルに降り立つことになったのかは、こちらのお話で。
5分ほどバスに揺られて第1ターミナルへ到着。羽田空港では第1ターミナルはJAL、第2ターミナルがANAなのに、成田空港では逆なのがややこしい。いっそのことターミナルREDとターミナルBLUEにすればいいのに。
さて、このままパスポートを携えて出国!
と行きたいところですが、今回は空港周辺が目的地。パスポートも持参していません。集合場所はここでは無く、1階到着ロビーでした。ロビーではすでにJALカードスタッフさんが赤い上着を着て待ち構えておられました。2日間お世話になります。
受付を済ませると参加証が手渡されます。ストラップは最後に記念に持ち帰ってOK。
JALカード航空教室 1日目
集合時刻になりみなさんそろったところで出発です。まずは整備地区第1ハンガー施設へ移動します。
ここから先は写真撮影はOKなものの、撮影した写真をブログ、SNSにアップすることは禁止。メールに添付して友人に送ったり、LINEにアップするのもダメ。ちょっと厳しいですね。
航空教室 講話
最初に整備士の品川さんから講話があります。航空機整備にまつわるお話かと思ったらこれが脱線しまくり。飛行機の飛ぶ仕組みを話していたと思ったら、月の自転の話や太陽の熱がいかにして地上へ伝わるか、など科学的知識豊富な品川さんのおもしろおかしい講話はあっという間に終わったのでした。
次に航空写真家 伊藤久巳カメラマンの講話。航空機に魅せられて趣味で写真を撮っていたら、いつの間にかプロになっていた(ならされた?)という経歴の伊藤カメラマン。ご自身の写真を紹介しつつ、今日の撮影会で航空機をかっこよく、迫力ある写真が撮れるコツを伝授いただきました。
航空写真家のチャーリィ古庄さんの記事ですが、撮影のコツをわかりやすく説明されています。あ、ニコンじゃなくてキャノンのサイトでした。
伊藤カメラマンの航空機写真はこちらのサイトで見ることができます。あ、ニコンじゃなくてソニーのサイトでした。
『このファインダーにはすでに写し止めた結果が見えている』カッコイイですね~。こんなこと言ってみたい。
講話のあとはお昼休憩。JALカード航空教室オリジナルお弁当をいただきます。
2段重ねのお弁当は大変おいしゅうございました。この写真ぐらいはアップしてもいいかな?
お昼ご飯は整備士さんが普段昼食をとるレストラン(社員食堂)にて。このあと格納庫を案内してくださる整備士さんや、JALカードのスタッフのみなさん(社長さんもいらっしゃいました)、伊藤カメラマンとみなさんで一緒に食事をいただきました。整備士さんの勤務シフトの話や、転勤の話など興味深いお話をお聞きできました。
今回のイベント、大変な人気で約40名の参加枠になんと1600名の応募があったそうです。参加できるかどうかは完全に抽選。JALカードの決済額は関係が無いそうなので、みなさん安心して応募してください。航空教室に参加できたけど、今年の運を使い果たしたかも。
格納庫にて航空機撮影
ここからはコース別に分かれて行動します。コースにはアドバンスコースとベーシックコースがあり、アドバンスコースは自分のカメラを使って撮影する方向け、ベーシックコースではNikonからひとり一台、一眼レフの貸し出しがあります。今回はD7500だったかな? 私はもちろん自分のカメラで撮影です。
格納庫では80分間、自由に撮影できます。航空機に触れなければどれだけ近づいても、真下に潜り込んでもOK。航空機のような大きなものは見上げるような視点から撮影すると、より迫力があるように撮れるという伊藤カメラマンの指導のもと、寝転がって撮影する方も多数でした。格納庫の床には油汚れなどもあるので(もちろん清掃されています)、汚れてもいい服装で参加しましょう。
格納庫での写真がアップできないのは重ね重ね残念ですが、JALカードのイベントレポートにスタッフさんが撮影した写真があるので雰囲気を感じることができます。
あっという間に撮影タイムは終了。ここで撮影した写真は、夜の懇親会会場で伊藤カメラマンの講評をいただけます。
パイロットの講話、フライトバッグの中身公開、救命胴衣試着体験
撮影タイム終了後は現役パイロットの講話です。今回お話いただいたのは浅野機長。JALで787を運航されています。最初は747(ジャンボジェット機)担当でいらしたのですが、747退役後は787を担当されています。
飄々とした語り口で浅野機長が語られていたのは航空機運航のお話。航空機は出発する順番はドアクローズした順に決まるので、いかに素早く出発準備を整えるか、そのことに執念を燃やしているとのこと。早く出発した航空機は優先的に滑走路に進入、離陸できるだけでなく、空域も優先的に選べるため揺れの少ない、燃費の良い航路を選択できるのだそうです。でも自身だけでは達成できないので、客室乗務員の協力も重要、いつもお願いしてるんですよ~、とのことでした。
写真撮影が趣味の浅野機長はフライトバッグにカメラを忍ばせることもあるんだとか。何かとややこしい時代になってカメラを持参することも難しくなりましたとぼやいておられました。
そのフライトバッグと言えばみなさん、黒い真四角なカバンを思い浮かべると思います。しかしその鞄の中に入っていた運航マニュアルが電子化されてiPadになったため、鞄の中身はスカスカ。今度からJALパイロットの鞄はトートバッグになるんだそうです。威厳が無くなる~とまたぼやいておられました。
浅野キャプテン、ボソボソっと爆弾発言されるんですよね。写真アップ禁止についても、僕は宣伝になっていいと思うんですけどねぇ、どうしてダメなんでしょうねぇ、とおっしゃっておられました。ぜひ上の人に言ってください。
最後に救命胴衣試着体験。来月が誕生日の私も代表で試着させてもらえました。救命胴衣は定期的に交換するため、廃棄処分となる前のものを使って体験です。救命胴衣を膨らませるときには、一気に吹き込まれるガスの勢いにビックリ。この胴衣も軽量化を進めており、新しいタイプのものに入れ替えているんだそうです。
品川整備士は、1gでも軽くして燃費をよくしようと努力しているので、乗客のみなさんも飲まないペットボトルは空港で捨ててから搭乗してください、とお願いされていました。確かに飲むかなと思って持ち込んだペットボトルを飲まずにそのまま持ち帰る、ということ多いですね。今度から気を付けます。最大500gほどの軽量化になります。
これにて1日目、整備地区でのイベントは終了。宿泊ホテルへ移動します。
「マロウドインターナショナル成田」撮影記
宿泊は成田空港A滑走路すぐ横にある「マロウドインターナショナル成田」です。「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」ではイベント期間中、常に航空機を身近に感じてもらうため、宿泊先も滑走路脇のホテルとなっています。
翌日に航空科学博物館から撮影した写真ですが、右上にあるえんじ色の建物がホテルです。空港にとても近いホテルです。
ホテルの位置はA滑走路北西側。ちなみに撮影会は南西側にある日本航空成田空港Aハンガーで実施されました。
チェックインは必要なく、JALカード航空教室をともに運営されているニッシントラベルサービスの係りの方へ名前を告げてルームキーを受け取ります。アサインされたお部屋は最上階(レストランを除く)12階、1294号室。ものすごい端っこにあり、エレベーターホールからは2分ほど歩く感じ。とにかく遠い。
どきどきしながら部屋に入ると窓の外に目が行きます。これはもしかして、、、
やったー!滑走路ビューのお部屋です。成田空港A滑走路16Rすぐ横です。窓ガラス汚ねぇー!でも大丈夫、望遠レンズを使用すれば(望遠じゃないと航空機撮れない)窓ガラスの汚れはパスできます。どんなにエレベーターホールから遠くても、この眺望は譲れません。
早速カメラをセットして撮影会開始!さすが成田空港、次から次へと航空機がやってきます。しかも様々な国からの機体がどんどん来るのでテンション上がりまくり。関西空港では見ることが無い航空機もいっぱいです。
うひゃー、エミレーツ航空のA380です。Expo2020特別塗装機。やはり大型機はいいですね~。
翌日出発するときに撮影したマロウドインターナショナル成田。宿泊した1294号室は黄色い四角で囲んだところ。マロウドインターナショナル成田は円弧を描くような形をしており、滑走路が見えるのはホテルの部屋のうち東南側。だいたい1/4ほどでしょうか。
「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」 ではみなさんに滑走路ビューのお部屋を用意しているのかと思ったのですが、どうやらそうでは無いみたい。ではどうすれば滑走路ビューのお部屋に泊まれるのでしょうか?マロウドインターナショナル成田の宿泊プランを見てみると分かります。 「ランウェイビュー素泊まり♪高層階滑走路側確約RW16プラン☆」の注釈を見ると、
※当プランは禁煙室のみとなっております。
そうなんです。喫煙ルームを選んだ時点で滑走路ビューは得られないわけです。「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」 に参加する場合は喫煙者でも禁煙ルームにしておきましょう。
ここからは自由行動です。レストランで利用できるミールクーポンを渡されるので18時から21時半の間に夕食をいただきます。レストラン奥にある別室では懇親会も開催。18時から20時の間にニコン機材を使って滑走路をいく航空機の試し撮りができるほか、伊藤カメラマンに今日格納庫で撮影した写真の講評を受けられます。
ニコンの方にお願いして、500mmF4(通称ゴーヨン)レンズを試させていただきました。超望遠レンズの中でも最高峰のこちらのレンズ。すでに滑走路上に陽の光はなく薄暗い状況でしたがこの写り。
離陸を待つアメリカン航空B787型機。黄昏時の雰囲気がものすごく出ていて驚き。さらに離陸のため滑走路に進入するJALB787型機。
うーん、カッコいい!お気に入りの写真になりました。
ゴーヨンいいなー、欲しいなーと思いつつ講評会に参加。伊藤カメラマンは全ての写真を褒めてくれるんです。全くダメ出しをしない。これはすごい。
今回の撮影会は広角レンズで機体をできるだけ大きく写そう、というテーマで臨みました。魚眼レンズと超広角レンズを持参し撮影した写真を1枚ずつ講評に出したのですが、どちらもうれしくなるほど褒めていただきました。プロに褒められると恥ずかしいくらいですね。
他の参加者のみなさんの独創的な写真にも刺激され、とても有意義な時間を過ごせました。最後は伊藤カメラマンの写真で締め。終了時刻が伸びて20時半ごろになりましたがとても楽しかったです。自由参加ではありますが、懇親会にもぜひ参加されることをおすすめします。
懇親会終了後にレストランへ行きましたが、意外に遅い時間でも混んでいます。海外からの宿泊客の方は食事の時刻が遅くなることもあるようで、食事をいただくタイミングも難しいですね。食事中も着陸する航空機がレストランから眺められるので、航空機好きにはたまらないホテルです。
食後はお部屋に戻ったのですが、ここから眠れるわけもなく、撮影会延長戦です。外は真っ暗ですから、いかに流し撮るかに専念。たまにうまく撮れるとおっしゃーとなりますね。
このまま成田空港クローズまで撮り続けたのでした、、、
JALカード航空教室 2日目
航空教室2日目。早速窓から撮影会。
B747-8型機は長~い!撮影が難しいです。朝食もそこそこに集合時刻まで部屋撮りを堪能していましたよ。
2日目集合時刻は9時半過ぎ。ホテルロビーで集合です。ニコンのスタッフの方が貸し出し用のカメラの整備をされていました。伊藤カメラマンもJALカードスタッフと打ち合わせ。伊藤カメラマンはパッと見、若干こわもて(失礼!)な感じがありますが、実際に話してみるととても気さくで、気遣いバリバリのとっても良い方です。「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」がとてもいいイベントなのは伊藤カメラマンの力もかなり大きいですね。
2日目の今日はまず航空科学博物館へ移動です。航空科学博物館は成田空港南端にあり、A滑走路を離着陸する航空機を間近に眺められる、航空科学にふさわしい場所にあります。こちらではなんと、普段は立ち入ることのできない6階特別展望台から撮影ができるのです。
整備地区に駐機中の航空機が目の前です。ガラスが無いので撮影し放題。さらに離陸していく航空機(風向きによっては着陸する航空機)をパチリ。
離陸する機体は速度も速いので難しい!うまくフレームに合わせるのに四苦八苦していました。撮影後は館内を見学。時間は短く駆け足で見て回ったので次回また訪問したいです。
航空科学博物館からは成田空港撮影スポットへ移動。風向きによってさくらの丘公園またはさくらの山公園へ移動します。今回はさくらの丘公園へ。
JAL機が離陸していきます。伊藤カメラマンもカメラをお持ちでしたが、ほとんど撮影はされずもっぱら参加者のサポートに回っておられました。
さくらの丘公園にはきれいに花も咲いているので航空機とからめて撮影したかったのですが、うまくできひん。
こちらはクアラルンプールへ向かうJALB787型機。昨日講話いただいた浅野キャプテンはこの日、クアラルンプールへ向かう予定と聞いていたので、もしかしてコクピットにいらしたかも。みんなで手を振ったけど見えたかな?
約1時間の撮影会が終わるといよいよ「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」も終了です。ここで伊藤カメラマンから『みなさんで記念撮影しましょう!』とのご提案。『ちょうどカメラマンがウロウロしていたので連れてきました。』とのこと。連れてこられたカメラマンは、、、
いやいやいやいや、ルーク・オザワさんじゃないですか。ルーク・オザワカメラマンも高名な航空写真家。今回のイベントはJALカード主催ですが、ANAカード主催の航空教室ではルーク・オザワさんと撮影するイベントがあり、私も参加したことがあります。いわばJALから言えば敵ですよ、敵。でもお二人はお友達なんですね。年齢も同じ同期なんだそうです。
で、ルーク・オザワカメラマンが航空機ならぬ記念撮影をして下さったのですが、持っているカメラがあれなんですよ、あれ。
手元をクローズアップしてみましょう。
ニコン(笑)。
ご存知無い方に解説しますと、ルーク・オザワさんはキャノンのカメラユーザーです。キャノンのイベントでもよく講演されています。さらにANA航空教室ではキャノンのバックアップでキャノンのカメラが貸し出されます。今回協賛しているニコンからしたら敵ですよ、敵。そんなハプニング?もあって楽しいイベント最後となりました。
成田空港第2ターミナルに向かうバスの中でスタッフ、伊藤カメラマンからの挨拶があって終了。ちなみに伊藤カメラマンとルーク・オザワさんの顔出しはOKだそうです。いやー、めちゃくちゃ濃厚な2日間。撮影も航空機も堪能できました。
「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」 Q&A
「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」に参加したいな~という方が抱きそうな質問についてお答えしたいと思います。
Q. ひとりでの参加は寂しくない?
A. ほとんどの方はおひとりで参加されています。みなさん航空機好き、カメラ好きまたは興味のある方ですから、話してみると良い方ばかりです。ひとりでも全然寂しくありませんよ。
Q. 女性の参加者はいるの?
A. 女性ひとりの参加者は今回いらっしゃらなかったように思います。でもお二人で参加されているグループには女性の方も大勢おられました。
Q. カメラを持っていなくても大丈夫?一眼レフは使ったことが無いけど大丈夫?
A. カメラは貸し出しがあるので問題ありません。一眼レフの使い方もニコンスタッフの方や、伊藤カメラマンに聞けばどんどん教えてもらえるので心配ないですよ。
Q. ニコンじゃなくてキャノンやソニーのカメラなんだけど、参加してもいいの?
A. ニコンユーザー以外の参加も歓迎です。実際、キャノンのカメラをお持ちの方も多く、ペンタックスの方もいらっしゃいました。ソニーの方は見かけませんでしたが、αで航空機撮りをする方はまだ少ないのかな。
Q. 「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」に参加したいけど、どうすればいい?
A. JALカードイベント情報のサイトで募集が告知されます。こまめにチェックしましょう。
他にも質問があればコメントいただければお答えしますので、遠慮なくどうぞ。
まとめ
JALカードのみなさんもしきりにおっしゃってましたが、2日間天候にも恵まれ最高のイベントになりました。JALカードスタッフには晴れ男さんが多いようで、助かります。1週間前の予報では週末雨予報だったんですよ。途中、航空科学博物館で一瞬パラっと降りましたが、そのあとのさくらの丘公園では晴れてきて良い写真が撮れました。
「JALカード航空教室〜特別篇〜航空機撮影会 in 成田」に参加して、とても楽しい、有意義な時間を過ごせました。また行きたいか?と聞かれたら、ぜひ!と答えますね。
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