空港は意外に楽しく過ごせる場所です。飛行機好きな陸マイラーにとっては飛行機をたくさん眺められるところ。お土産にするのはもったいない、自分や家族用のおいしいおやつを購入できるところ。地域のグルメを手軽に味わえるところ。
鹿児島空港はさらにちょっと遊べてしまう、とっても楽しい空港でした。
足湯のある空港、鹿児島空港
普段から鹿児島空港を利用している方は何とも思わないのかもしれませんが、足湯のある空港って珍しいです。空港内に入浴施設のある空港は、新千歳空港や中部国際空港などがありますが、無料の足湯は鹿児島空港ぐらいじゃないでしょうか。
鹿児島空港は鹿児島市街からはリムジンバスで40-50分かかる、霧島山にほど近いところにあります。鹿児島空港から車で20分ほど走ると、天降川(あもりがわ)沿いに多くの温泉宿があり、30分ほど走れば霧島温泉にも行ける、日本一温泉に近い空港かもしれません。
そんな空港の立地条件を活かして、鹿児島空港では国内空港初の天然温泉を利用した足湯を作ってしまいました。
場所は鹿児島空港ターミナルビル1階、前面通路。空港到着後まっすぐ正面へ出るとすぐ。目の前はバス発着場になっています。
泉源は国内線ターミナル前鹿児島空港駐車場内 地下1,498m。泉温 46.6℃、湧出量は40L/分となかなかの量です。泉質はナトリウム、炭酸水素塩泉(重層泉)。きりきず・やけど・慢性皮膚病に効果があるそうですよ。自前で泉源を掘ってしまったのはすごいですね。うまく温泉を掘り当てられるかはわかりませんから、他の空港はなかなか真似できないことです。
名称は鹿児島空港天然温泉足湯「おやっとさぁ」。おやっとさぁの意味は「おつかれさま」なんだそうです。温泉に入りに行くのならタオル持参がいいですが、忘れた場合でも1枚200円で販売しています。
飛行機を眺めながら足湯に浸かれたら最高だったのですが、空港で足湯に浸かるなんて普段できることではありません。足湯のある駅なら割とありますけどね。今後の要望としては展望デッキに足湯を作っちゃってください。飛行機の見える場所に入浴施設を作っていただいてもいいですね。なんといっても天然温泉ですから。
鹿児島空港展望デッキ
空港といえば展望デッキです。展望デッキで飛行機をぼーっと眺めるのってなんだか癒されます。ジェット燃料のにおいをかぎながら、エンジンのキーンという音を聞いていると、そのまま飛んでいきたくなります。なりません?
鹿児島空港にもちゃんと展望デッキがあります。場所はターミナルビル3階。吹き抜けのある空間をエスカレーターで上がるとすぐに入口があります。
入口はここのほかに、後でご紹介するSORA STAGEからも展望デッキにアクセスできます。
展望デッキはかなり広い空間です。
広いので、それなりに人がいてもまばらに見えます。その分、飛行機を眺める場所はいくらでも確保できるということです。
ただひとつ残念だったのは、飛行機撮影には向かないということ。
そのまま撮影するとワイヤーがとっても邪魔なんです。ワイヤーの間にレンズを差し込めるといいのですが、ワイヤーの手前には柵が設置してあって、ワイヤーまでちょっと距離があるんです。その影響でカメラを前に出してもワイヤーまで届かないんです。鹿児島空港、残念ポイントでした。
日本ほど空港での撮影に寛容な国は珍しいみたいですけどね。国によっては、空港で撮影していると連行されちゃうこともあるようです。昔ならフィルム没収ですね。テロ対策から、さらに厳しくなっているかもしれません。日本は趣味に寛容なのかも。でもちゃんとマナーを守って撮影しましょう。
鹿児島空港航空展示室 SORA STAGE
鹿児島空港には他の空港にはないものがもうひとつ。航空展示室 SORA STAGEです。
空港2階のロビーにある入口から上がると、そこでは航空関係の展示を見ることができます。もちろん無料ですのでどなたでもご覧になれます。
鹿児島空港の歴史、航空機の歴史についての展示があり、
旅客機の種類の紹介、鹿児島空港に就航しているエアラインの紹介が展示されています。結構大きな飛行機の模型。うちにも欲しいけど、置く場所が無いですね。
広いスペースに置いてあるのは飛行機のエンジンのブレード。このブレードが高速で回転し、エンジンに空気を送り込むんですね。
こちらはボーイング747型機(ジャンボジェット)のウイングレット。翼の先端についている、翼が折れ曲がっているように見える部分です。ウイングレットは翼の気流を安定させ、燃費を向上させる機能があります。飛行機についているときは小さく見えますが、実際はものすごく大きな部品であることがわかります。
フライトシミュレーターもありますよ。1フライト100円。鹿児島県の島々のフライトを体験できます。鹿児島バージョンのフライトシミュレーターですね。フライト前に飛行機を飛ばしてしまいましょう。
こっちの方が高性能なのか、お値段も1回300円と高め。訓練用から上級まで全15コース。海外の空港も体験できます。
そして一番大きな展示がこちら、飛行機のモックアップ。ちゃんと中にも入れます。
実際に訓練に使用されることもあるようです。
鹿児島空港ご利用の際は、SORA STAGEにもお立ち寄りを~。
鹿児島空港から出発
鹿児島空港にはあちこちに個性的な椅子が設置してあります。
鹿児島産の木材を使用したこちらの椅子は星型?
制限エリア内には椅子ではなくて畳スペース。ここでゴロゴロしながら搭乗時刻まで過ごせます。
ここでひとつ失敗。フライトまでの時間を空港ラウンジで過ごそうと思っていたのに、制限エリアに入っちゃったんですね。鹿児島空港のラウンジは制限エリア外にあるので、保安検査場通過前にラウンジでゆっくりしましょう。
鹿児島空港にはゴールドカード提示で入室できるスカイラウンジ菜の花があります。焼酎の試飲ができるとのことで楽しみにしてたんですが。
でもいいこともありました。2017年4月末に引退が決まっていた日本エアコミューターのボンバルディアDASH8-400型機(Q400)の旧JASレインボー塗装機がちょうど到着したんです。奄美の島々を飛び回っていますから、タイミングが合わないとみることができません。
駐機スペースに到着したらくるりと3分の1回転。Q400はその場で回転できるんですね。ジェット機には不可能な小回りぶり。
乗客の方が降りてきました。徒歩でターミナルビルまで移動。もうすぐ引退しちゃう飛行機なのに、誰も写真を撮ってませんでした。
興奮しつつもおなかが空いたので、こちらのスペースで軽食をいただきましょう。左手にある背もたれのある丸い形の椅子がかなり座り心地が良かったです。機体の見える窓近くのスペースもいいですが、この椅子、おすすめです。
軽食はこちら、黒豚カツサンド。ボリュームもあっておいしかったです。ANAプレミアムクラスのお弁当だけではちょっと足りないかも。
さて、そろそろ機内へご案内する時刻、が来たようです。
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