金利は下がりに下がって、ついにマイナス金利。貯金をしても利子が期待できないどころか、将来、口座維持管理料を取られる時代が来るかもしれません。実際シティバンク(日本から撤退しましたが)では一定額以上の預け入れが無いと、口座維持管理料が必要でした。
そんな時代ですから、旅行費用もなるべく抑えたいもの。しかし旅行の質を落とすのは避けたいですよね。激安とまではいきませんが、少しでも得をする旅行術、考えてみました。
旅行費用に利息をつける方法
マイナス金利の現在、預金にはほとんど利息は付きませんが、旅行費用に利息をつけることはできます。その方法とは旅行積立の利用。
ANA、JALともに最大年利3%のサービス額を受け取ることが出来ます。この低金利時代に3%はすごいですよね。もちろん、ANA、JALともに自社サービスを利用してもらえるからこそ、これほどの金利サービスが可能なんです。いわゆる”青田刈り”のようなものです。
ANA旅行積立プラン
満期時に最大3%分のサービス額(上乗せ額)を受け取れるANA旅行積立プラン。毎月決まった金額を積立てていく「毎月払いコース」と一括払いをして満期まで預けておく「一時払いコース」から選択できます。
「毎月払いコース」と「一時払いコース」お得なのはどっち?
「毎月払いコース」も「一時払いコース」もサービス額率(年利換算)で考えると、もっともお得になるのは12か月間での預け入れを行った場合。サービス額率が3%になります。
しかしここに少し落とし穴。率はあくまでも3%ですが、毎月払いコースは少しずつ積み立てるので、最初の月に積み立てた分については3%まるまるつきますが、最後の月に積み立てた分は3%÷12ヶ月=0.25%分しか加算されません。したがって、最大限お得にサービス額を受け取ることができるのは「一時払いコース」です。
12か月、10万円でシミュレーション
12か月間預け入れて、10万円受け取る場合をシミュレーションしてみましょう。
「毎月払いコース」
積立回数は12か月で毎月の支払額は8,201円、支払総額は98,412円、サービス額は1,588円になります。
「一時払いコース」
一時払いコースの場合は最初に97,088円を預け入れます。12か月後にサービス額2,912円を加えて受け取ることができます。
また一時払いコースは6か月で受け取ることもできます。この場合、97,516円を最初に預け入れ、サービス額2,439円を加えて受け取ることができます。サービス額率は年率換算で5%になり、率だけでみるともっともお得になります。
ANA旅行積立プランはANAカードで支払いを
ANA旅行積立プランはANAカードで支払うことでANAマイルを貯めることもできます。積立額100円ごとにANA1マイル相当のANAカードのポイントを受け取ることができて、ダブルでお得です。
ANA旅行券とは
ANA旅行積立プランで受け取れるのはANA旅行券です。ANA旅行券の有効期限は5年間。ANAハローツアーやANAスカイホリデーなどのツアー代金として支払いに充当できます。
ANA国内線、国際線航空券購入時の支払にも充てられますが、インターネットでしか購入できない運賃の支払には使用できませんので、注意が必要です。またおつりが出ない場合もあるので、事前に問い合わせて調べておくことをお勧めします。
ANA旅行積立プランはキャンペーンを開催していることもあるので、キャンペーン時に積立を開始するとさらにお得です。
さらにお得な「ANA旅行積立ハワイ限定プラン」
総2階建ての大型機A380をハワイに導入予定のANAでは、A380導入を盛り上げようと「ANA旅行積立ハワイ限定プラン」の募集を行います。
通常の積み立てプランでは最大3.0%のサービス額を受け取れますが、ハワイ限定プランではA380にちなんで年利3.8%のサービス額を受け取れます(1年積み立ての場合)。満期時に受け取れる「ハワイ限定ANA旅行券」は、ハワイ州を目的地としたANAセールスの海外旅行商品、ANA国際線航空券とANA DUTY FREE SHOPで利用できます。ハワイ以外が目的地の商品や航空券の購入には充てられないのでご注意を。
さらに「ANA旅行積立ハワイ限定プラン」の積立期間中に、契約者本人がANAセールスの海外旅行商品(ハワイツアー限定)に1回参加すると、5,000円のハワイ限定ANA旅行券、2回以上参加すると10,000円のハワイ限定ANA旅行券を積立満期日にプレゼントされます。
例えば、2017年4月から「ANA旅行積立ハワイ限定プラン」10万円(1年積み立て)を開始して2017年夏にANAセールスのハワイ旅行プランでハワイへ行くと、2018年4月には3.8%分のサービス額に加えて、5,000円のハワイ限定ANA旅行券がプラスされて受け取れるわけです。毎年ハワイへ行くというハワイ好きさんにはお勧めのプランです。
このほか、ANAセールスの海外旅行商品(ハワイツアー限定)のお得な情報の案内を受け取れるほか、ANAセールスの海外旅行商品(ハワイツアー限定)の優先受付もあります。
しかも先着申込1,000名(インターネット申込み限定)に、ハワイで大人気の「 Hydro Flask 」ANAオリジナルボトルをプレゼント。ハワイへ行く予定のある方は早めの申し込みが吉ですね。申し込み受付は2017年4月17日10:00からです。
詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
JAL旅行積立
JAL旅行積立もサービス額は年利計算で最大3%分受け取ることが出来ます。「毎月払いコース」と「一時払いコース」があり、もっともお得な場合は12か月積み立てた場合です。
「毎月払いコース」と「一時払いコース」でお得なのはどっち?
これについてはANA旅行積立プランと仕組みが同じため、お得になるのは「一時払いコース」です。
12か月、10万円でシミュレーション
12か月間預け入れて、10万円受け取る場合をシミュレーションしてみましょう。
「毎月払いコース」
積立回数は12か月で毎月の支払額は8,201円、支払総額は98,412円、サービス額は1,588円です。
「一時払いコース」
一時払いコースの場合は最初に97,088円を預け入れます。12か月後にサービス額2,912円を加えて受け取ることができます。
どちらの場合もANA旅行積立プランと全く同じ金額になります。
JAL旅行積立も、一時払いコースの場合は6か月満期で受け取ることもできます。ANA旅行積立プランと異なり、最初に預け入れる金額は97,088円。サービス額は2,912円となり、12か月の場合と同じ金額になります。
JAL旅行積立はJALカードで支払いを
JAL旅行積立はJALカードで支払うことでJALマイルを貯めることもできます。JALカードのオプションである、ショッピングマイル・プレミアム加入時は、積立額100円ごとにJAL1マイルを貯めることができて、ダブルでお得です。
JAL旅行券とは
JAL旅行券はJALパック、JMBツアーなどの国内・海外パッケージツアーの旅行商品購入の際に利用できます。またJAL国内線、国際線航空券購入にも利用できます。一部利用できない航空券もあるので、事前に調べておくことをお勧めします。
JAL旅行券の有効期限は10年間です。期限が長いからと置いておくと、存在を忘れてしまうかもしれませんので、最初に利用計画をたて、その支払に必要な額を積み立てるほうがよいでしょう。
JAL旅行積立は時期によってキャンペーンを実施していることがあります。そのときに合わせて積立を開始できるよう、計画を練っておくといいですね。
まとめ
旅行積立は最大3%の利率でサービス額を受け取ることができる、低金利時代に逆行する商品です。
旅行積立の人気は2016年6月の日経でも大手旅行会社の積み立てサービス「旅行積み立て」が人気を集めていると報道されています。JTBの旅行積立商品「たびたびバンク」は4月の申込件数が前年に比べて8割増えたそうです。ただし「たびたびバンク」の上乗せ額は年利換算で1.75%。ANAやJALの方がお得ですね。
旅行積立は、旅行をする以外には利用することはできませんが、旅行の計画段階で積み立てを始めると有効に利用できます。
コメント