LCC(格安航空会社、ローコストキャリア、Low-cost carrier)の発展により、飛行機を使った旅行が、価格面でかなり手ごろになりました。
本当にこの価格で利益が出ているの?と不思議に思うことがありますが、LCCが飛び続けていることを思えば大丈夫なんでしょう。キャンペーン開催時の運賃はびっくりするような値段のことがありますが、あれは座席数限定で客寄せのためのお祭りみたいなものですからね。たまたまキャンペーン価格で予約できたら、それはとてもラッキーです。
ところで、LCC航空券の安さに対抗できるものといえば、マイルで予約した特典航空券ではないかと思います。旅行に行くならLCCがお得なのか、マイル特典航空券がお得なのか?検討してみました。
LCCのメリットは、安い運賃と自由に購入できるチケット
LCCの強みは何なのか、LCCを選ぶ理由を考えてみましょう。
LCCのメリットは運賃が安いこと
LCC最大のメリットは運賃が安いことです。大手航空会社だと1万円以上かかるチケットが、数千円で購入できます。
Googleフライトで検索した2018年6月平日の大阪(関西)ー札幌(新千歳)間の運賃を一例として見てみます。
Googleフライトでは、一日のうちの最安値が表示されます。出発時刻はほぼ同じで14時から16時の間に出発する便が最も安いようです。運賃はジェットスターが5,190円、ピーチは7,000円、ANAとJALはともに10,200円でした。ジェットスターはANAやJALの約半額です。
これは片道運賃ですから、往復運賃になるとさらに価格差が広がり、ホテル代ぐらいの差が出ます。
チケットは自由に購入、組み合わせられる
大手航空会社で海外航空券を購入する場合は基本往復運賃です。片道だと格安運賃が出てこないことが多く、往復で購入しないとかなり高くなります。
しかしLCCでは片道運賃での販売が基本なので、航空券を自由に組み合わせて旅行することができます。アジアを周遊して帰ってくる、なんていう旅程も自由に組めるのはLCCならではです。
LCCのデメリットは、座席が狭い、欠航や遅延が多い、欠航しても自己責任…
LCCは残念ながらデメリットが多数あります。しかし大手航空会社と比べた場合のデメリットであり、LCCはこんなものと受け入れられる場合はデメリットにはなりません。
LCCは座席が狭い
LCCのメリットとして、座席が狭いことを上げる方は多いでしょう。運賃が安い分、大勢の人を乗せて運びたいので必然的に座席は狭くなります。大手航空会社のシートと比較すると5cmほど前後幅は狭いので、小柄な方はさほど気にならないかもしれませんが、背の高い方は膝が前の座席に当たってしまいます。
LCCは遅延・欠航が多い
LCCは少ない機体数でやりくりしています。札幌から飛んできた飛行機が1時間もしないうちに次は鹿児島へ、なんてことも日常茶飯事。
前のフライトが遅れると、その後のフライトがずるずると遅延するのもいつものこと。ひどい時には機体のやりくりがつかず欠航してしまうこともあります。
LCCは欠航しても保障無し
LCCは欠航しても、次の便への振り替えや、ホテルの手配などはしてくれません。あくまでも自己責任の名のもとに、自分で一から手配しなければなりません。
ひとりで行動している場合は空港で寝るなどなんとでもなりますが、子ども連れの家族旅行で欠航してしまうとその影響は大です。
LCCは追加料金が多い
LCCは運賃は安いのですが、何かと追加料金がかかります。
ジェットスターの場合、機内手荷物として持ち込めるのは7kgまで。それ以上の荷物は追加料金を支払って預け入れが必要です。
標準的な荷物で1,500円以上の追加料金がかかります。
さらに座席指定も追加料金が必要です。家族や友人と並び席で行きたい場合は、それぞれに追加料金がかかるので意外と高くなります。
国際線の場合は、飲み物や食事も有料です。機内では飲んだり食べたりしない、という方には合理的なシステムでもあります。
マイルのメリットはチケット代が無料ということ
マイルを使って特典航空券を予約すれば、チケット代は完全無料になります。
特典航空券なら無料でフライトできる
先ほどのGoogleフライトで検索したのと同じ日程、同じ便の特典航空券を予約手前まで進めてみました。
大阪(関西空港)から札幌(新千歳空港)までの片道特典航空券が、7,500マイルで予約できます。国際線はマイルのほかに、空港使用料や燃油サーチャージなども必要となるので完全無料とはいきませんが、国内線ならマイルだけで予約できます。
ANA、JALともに特典航空券でも事前座席指定が可能(事前に指定できる座席数に限りがあります)。預け入れ荷物も20kgまでは無料です。
それなりの荷物があり、事前座席指定もしたい、そんな場合でも追加料金がかからないので、LCCよりも断然安く(そもそも無料)なります。
頑張ればビジネスクラスにも乗れる
マイルで予約できる特典航空券は、エコノミークラスだけではなく、ビジネスクラスも予約が可能です。当然、特典航空券交換に必要なマイル数は増えますが、出発前の空港ラウンジでのくつろぎ、広々とした座席、豪華な料理等、ビジネスクラスに搭乗するメリットははかり知れないもの。
一度経験してしまうと、マイルの虜になること間違いなしです。
マイルのデメリットは特典航空券が予約できないことがある
マイルで予約できる特典航空券にもデメリットがあります。
特典航空券は空席に限りがある
特典航空券はいつでも、どこでも自由に予約できるわけではありません。各便に割り当てられた席数以上には予約できないので、ゴールデンウィーク期間やお盆、年末年始などの特典航空券は争奪戦になります。
海外旅行になるとさらに、思い通りの日程で特典航空券を予約することが難しくなります。海外特典航空券は約1年前から予約ができます。いかに早い時期に予約を入れるか、が重要です。
ビジネスクラス特典航空券になると、さらに予約難易度がアップします。時期と路線によっては、予約開始日の9時にパソコンの前に座っていてもチケットが取れるかどうかは運次第です。
LCCとマイルの比較
LCCとマイル(特典航空券)を比較一覧にしてみました。
LCC航空券 | マイル(特典航空券) | |
価格(運賃) | 〇 | ◎ |
座席 | △ | 〇(ビジネスクラスなら◎) |
予約の取りやすさ | 〇 | × |
機内サービス | × | 〇(ビジネスクラスなら◎) |
こうしてみると、LCCよりもマイル(特典航空券)の方が、予約さえ取れれば良さそうだと思いませんか?
しかしマイルには最大の障壁が立ちはだかって、、、
マイルの最大のデメリットはマイルが貯まらないこと?
マイルで特典航空券を予約しようにも、マイルが貯まらないと、どうしようもありません。でも大丈夫。マイルは貯め方を理解し、実行すれば貯まるものなのです。
私の2018年5月のマイル残高がこちら。上がANA、下がJALです。時々使ってしまっているので、大量に貯まってはいませんが、ちょっとした旅行には行ける程度にマイルは貯まっています。
マイルを貯めるのに余計な出費をすることはありません。生活の中でマイルを貯めていくことができるのです。
まずはマイルの貯め方をのぞいてみませんか?
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