待ちに待った海外旅行。わくわくして乗り込んだ飛行機。これから数時間お世話になるわけですが、楽しみのひとつは機内食。まるでエサみたい、とひどいことを言う人もいますが、機内では見るか寝るか食べるかしかすることがありません。せっかくなので楽しくいただきたいですよね。
旅の思い出に機内食をおいしそうに写真に撮りたいと思うのですが、なかなかうまくいきません。いわゆるインスタ映えというやつですね。どうすればいいのか考えてみました。
機内食をこんな風に撮りたいねん。
テーブルフォト。食事をおいしそうに撮影するには?
食事の写真は難しいです。見た目にはおいしそうなのに、写真に撮るとイマイチってことよくありませんか?私の場合は撮る前に食べてしまうという根本的な問題があるのですが、それは置いといて。食事の写真、テーブルフォトにも撮り方の基本があります。
自然光で明るく撮る
写真は光を写すものです。できるだけ明るいところで撮影するのが基本。カフェでも窓際の明るいテーブルに陣取るのがいいですね。さらに逆光や斜光(斜めから光が入る)で撮影するとやさしい雰囲気の写真になります。
暗いとシャッタースピードが遅くなってしまい、手振れの原因になります。
小物も一緒に、その場の雰囲気を含めて撮る
撮影したいお料理や飲み物をバランスよく配置したり、スプーンやフォーク、テーブルにお洒落な砂糖瓶なんかあったらそれも一緒に撮影しましょう。背景には、カフェの雰囲気がわかるような場所を選ぶとなおいいですね。
レンズは明るいレンズを用意し、開放で撮影
コンデジやスマホでは関係無いですが、一眼レフやミラーレスでは、できるだけ明るいレンズ(F値の小さなレンズ)を用意しましょう。絞り優先モードで開放(F値を最も小さく)で撮影すれば、背景のボケたふんわりとしたテーブルフォトが撮れます。
機内でカフェと同じテーブルフォトを
機内でもカフェと同じようなテクニックでテーブルフォトが撮れるでしょうか?
自然光で明るく、、、
機内で自然光の入るところ、それは窓側席です。機内食を撮影したいなら窓側席を指定しましょう。しかし飛行機の行き先と飛ぶ時刻によって、光の入る向きが変わってしまいます。あらかじめ飛行機の飛ぶ向きと太陽の位置を考えて、左側に座るか、右側に座るかを考えましょう。ただし夜間のフライトだと、窓側席も意味がありません。
小物も一緒に、、、雰囲気?
機内のテーブルは狭いので、小物を置く余裕はありません。
その場の雰囲気を写そうと思っても、目の前は座席か壁です。機内で撮影した、ということは分かってもらえそうですが。これは実現不可能です。
レンズは明るいレンズを
これは用意できます。一眼レフの明るいレンズは重たい、という欠点を除けば。
機内食をおいしそうに撮るぞ!
ふーむ、機内食をおいしそうに撮影するには、かなりハードルが高いことがわかりました。でも、そんなことでめげてはいけません。何事もチャレンジ、工夫です。
残念ながら海外旅行に行く予定が全くないので、機内食の出る国内線で撮影しました。
JAL国内線ファーストクラス
まずはJAL国内線ファーストクラス。
ボーイング777-200型機に搭乗です。予約した段階でほぼ満席だったため、窓側席の確保に失敗しました。雰囲気フォト作りでは、向こうに客室乗務員さんがなんとなく見えますが、そこまで。
JAL国内線ファーストクラスのテーブルは、まずまず広いので小物も置けそうです。でも何を置くかと言われると、、、ダンボーとか?
はい、機内食が運ばれてきました。さすが国内線ファーストクラスです。ワンオボン(盆)ランチですが、おいしそうです。ドリンクは日本酒をチョイス。
JALファーストクラスでは毎月、各都道府県をテーマにしたスペシャルメニューを組んでいます。この日の日本酒は北海道・高砂酒造の国士無双でした。スッキリした切れのいい飲みやすいお酒でしたよ。
なんとか光を当てようと思い、座席の読書灯を点灯させましたが、自分の背後から当たるので、逆光にはなりません。さらに搭乗前にラウンジで焼酎なんぞいただいたので、どこにピントが合っているのか分からない、失敗写真になりました。
機内撮影の際は、アルコールにも注意しましょう。
料理写真の基本はアイレベル(見た目に近い位置)からの撮影です。普段食事を眺めている時と同じ視点で撮ると、食べる時のイメージがわきやすいからです。こういうプレート(お盆)ランチのときは、真上から撮影する方法もあります。料理全体を把握しやすくなります。
機内で真上から撮影するには、座席の上に立ち上がって、、、そんなことをしたら客室乗務員さんに怒られます。揺れると危ないですからね。
なので液晶モニターが可動式のカメラを利用しましょう。スマホだと軽いので、何度か撮り直しをすれば、1枚くらいいいのが撮れると思います。
料理に思いっきり寄って撮る方法もあります。機内ではその場の雰囲気なんて写し撮れないわけですから、料理だけをクローズアップしてしまいましょう。
サラダはみずみずしさを強調してできるだけ明るく。
主菜は温かさが出るように、赤色を強めにしてみました。
今回はFujifilmのX70を使って撮影しました。JAL国内線ファーストクラスは座席回りも広いですが、やはり狭い機内ではコンデジやスマホの小ささは強い武器になります。
ANA国内線プレミアムクラス
ANA国内線プレミアムクラスでも撮影してみました。
同じくB777-200型機に搭乗。今回は窓側席の確保に成功!しかし夜間フライトで意味はありませんでした。
テーブルの写真を撮り忘れました。ANAはお弁当ですね。またまたピントがどこにあるのか分からない写真です。やはり搭乗前のラウンジが鬼門のようです。ドリンクはお茶にしました。
ANAプレミアムクラスの食事は、2017年冬スケジュールから一部路線でパワーアップしました。JALのようにプレートで出るようなので、今度乗るのが楽しみです。予定はないですけど。
真上からも撮影。お弁当のどこに何が入っているのか分かりやすくなりました。
ごはんにクローズアップ。つやつや感が出ておいしそうです。
ちなみにANAサイトに掲載されていた写真はこちら。スタジオで撮影すればこんなにおいしそうに撮れます。
このフライトでは一眼レフを使って撮影してみました。外は真っ暗なので、機内の照明のみ。こういった状況ではイメージセンサーの大きさがコンデジより大きな一眼レフの強みが出ます。しかし狭い機内で一眼レフを振り回すのは、やはり骨が折れます。
レンズはAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8E ED VRを使用しましたが、重い。さらにこのレンズの最短撮影距離は0.41m。レンズ自体の長さは15cmほどなのでレンズ先端からお弁当まで20cmほど離さないと撮影できません。レンズは明るいだけではなく、最短撮影距離も短いものが機内では便利です。
パン1個がJAL 3,000マイル
余談になりますが、この写真で何か足りないと思いませんか?
バターがあるのに、無いのは、、、そう、パンです。
JALサイトに掲載されていた写真はこちら。
なんとこのフライト、パンを積み込むのを忘れちゃったんだそうです。そんなこと、あるんですねー。チーフパーサーさんが、謝りに来られましたが、大丈夫です。私、ラウンジでパンたくさん食べましたから(笑)。
食事が終わると何やら持ってこられました。
客室不具合についてのお詫びだそうです。パンが1個無かっただけですが、JALクーポン3,000円分か、JAL 2,250マイルをいただけるそうです。
なんだか申し訳ないような気もしますが、いただけるものはありがたく頂戴することにして、JALマイルを選択しました。
後日マイルが付与されましたが、
あれ?なぜか3,000マイルいただけたようです。
ありがたや。
機内食をおいしそうに撮るまとめ
機内食をおいしそうな写真に撮るのはかなり難しいです。
撮影機材(カメラとレンズ)
◎できるだけコンパクトなカメラ
大きなカメラ(一眼レフ)は狭い機内では撮影が難しいです。コンパクトなミラーレス一眼はおすすめ。
コンパクトデジカメなら明るいレンズ(F値が小さい)のものを。
撮影はアイレベル(目の高さ)から
食べ物がおいしそうに見えるのは、普段テーブルに並んでいる食事を見るときの高さからの視線です。全体を撮影しようとすると真上からの撮影になってしまいますが、おいしそうには見えません。料理の紹介をしたい場合はお皿を個別に撮影するといいですね。
近くから撮影したい場合はマクロモードがあるか、レンズの最短撮影距離は何cmかを確認しておきましょう。
料理は明るく撮る
暗い写真ではおいしそうに見えません。撮影時に露出補正をプラスにしておくか、写真をレタッチするときに明るくするとさらにおいしそうに見えます。RAW形式で撮影しておくとレタッチしやすいので、RAW撮影できるミラーレス一眼はやっぱりおすすめ。
座席は窓側が指定できれば、なおいいですね。
カメラが無くても最新のスマホであれば、十分おいしそうな写真が撮れます。スマホのカメラアプリに料理モードがあるなら設定を変更しておきましょう。自動でおいしそうに撮ってくれますよ。
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