ANAカードと交通系電子マネーnimocaがコラボしたクレジットカード、ANA VISA nimocaカードが2017年12月に誕生しました。
ANA VISA nimocaカードの最大の特長は、nimocaポイントをANAマイルに交換できること。しかもnimoca 10ポイント(10円相当)がANA 7マイルに交換できます。これは、ANA To Me CARD PASMO JCBカードを利用したソラチカルートに準ずる交換効率を誇り、2018年3月のソラチカルート閉鎖以降、急速に注目を集めています。
ANA VISA nimocaカードを利用したANAマイル交換ルート(通称:ニモカルート)について詳しく解説します。
ANA VISA nimocaカードとは
ANA VISA nimocaカードは、ANAカードとクレジットnimocaが一枚になったクレジットカードです。
nimocaとは?
nimocaって何?と思う方も多いと思いますが、九州は福岡を拠点とする西鉄グループが発行する交通系電子マネーがnimoca。交通系電子マネーは非常に種類が多く、特に福岡にはJR九州が発行するSUGOCA(スゴカ)、福岡地下鉄が発行する”はやかけん”、そしてnimocaの3種類の交通系電子マネーが乱立しています。
nimocaも全国の交通系電子マネーと相互利用できるようになっており、北海道はKitacaエリアから、関東のSuica、PASMO、東海のTOICA、manaca、関西のICOCA、PiTaPa、など全国の鉄道、バスなどで利用できます。
ANA VISA nimocaカードの特長は?
ANA VISA nimocaカードは一般のANAカード機能を兼ね備えているため、ANAやANA提携航空会社への搭乗でマイルが貯まるほか、VISAカードとして利用すればワールドプレゼントポイントが貯まります。
さらに西鉄グループや提携会社の電車、バスへの乗車や、nimoca加盟店でお買い物をするとnimocaポイントが貯まります。
つまりVISAカードとしてのクレジットカード機能、nimocaとしての交通系電子マネー、nimocaポイントが貯まるポイントカードの3点を兼ね備えているカードです。
そして最大の特長、陸マイラーが注目しているのが、nimocaポイントをANAマイルに相互交換できる機能です。
nimocaポイントとANAマイルの相互交換
nimocaポイントとANAマイルは相互交換できます。交換レートは、ANA 10,000マイルが10,000 nimocaポイントに、10 nimocaポイントがANA 7マイルに交換できます。
陸マイラーでANAマイルをnimocaポイントに交換して使おうとする人はほぼ皆無と思います。ここでの注目点は10 nimocaポイントがANA 7マイルに交換できる、交換レート0.7(70%)の効率です。このレートの高さから、ニモカルートに注目が集まっています。
ニモカルートが注目される理由
ANA陸マイラー必須のアイテムであった、ANA To Me CARD PASMO JCBを利用したANAマイル交換ルート(ソラチカルート)の交換効率は0.9(90%)でした。一般的なマイル交換レートが0.5(50%)であることを考えると、非常に還元率の高い交換ルートであり、大量にANAマイルを貯めるためには必須のクレジットカードでした。
しかしソラチカルートにも弱点があり、1か月に交換できるポイントは20,000ポイント(18,000マイル)までだったので、1年間どれだけ頑張っても216,000マイル以上は貯まらないルートでした。
またソラチカルートは還元率が高すぎるため、レートが悪くなる改悪の噂も絶えませんでした。そして2018年1月、その恐れが現実のものに。2018年3月末でポイントサイトからのソラチカルートは閉鎖されることになりました。
ニモカルートはソラチカルートに比較すると、レートは落ちますが、それでも0.7(70%)の比率で交換できれば、マイルは貯めやすくなります。
さらにニモカルートにはソラチカルートに設定されていた月間交換可能ポイントの上限がありません(今後設定される可能性はありますが)。ビジネスクラスやファーストクラスに乗って旅行へ行きたいときに、ニモカルートを使って一気にANAマイルに交換できます。
ニモカルートの弱点
ニモカルートにも弱点があります。
ニモカルートの弱点は、ポイント交換は窓口またはポイント交換機に限られる、ということです。
ソラチカルートは、メトロポイントという東京メトロ(地下鉄)のポイントを介したANAマイル交換ルートでした。メトロポイントへの交換、メトロポイントからANAマイルへの交換は日本中どこからでもWEBで手続きできたため、全国の陸マイラーが等しくその利益を受けることができました。
しかしニモカルートを利用するには、2017年12月現在では、福岡、大分、熊本、宮崎、函館にある窓口またはポイント交換機で手続きしなければならないのです。
他地域在住の場合、マイルへの交換のために現地へ向かうか、、、貯めたマイルで福岡へ行けばいいですね。函館で寿司をいただくのも一興。
なぜ函館でnimocaなのか?函館市が函館市電とバスで利用できるICシステム導入の入札時に、西鉄グループが手を挙げたからなんだそうです。函館市電ではnimocaが使えるんですね(全国共通交通系ICなので、Suicaなど他の交通系ICも使えます)。
nimocaポイントに交換できるポイント
2種類のnimocaポイント
nimocaポイントには、電車、バスの乗車で貯まるカードポイントと、お買い物利用で貯まるセンターポイントの2種類があります。
このうち、マイルに交換できるのはセンターポイントです。
センターポイントは、nimoca加盟店でお買い物をすると貯まります。ANA VISA nimocaカード利用で貯まるのはワールドプレゼントポイントです。ワールドプレゼントポイントは、三井住友カードのサービスとして、ANAマイルに交換できます。
nimocaポイントの有効期限
nimocaポイントの有効期限は、ポイント付与日から翌年の12月末日までです。
2018年1月に貯めたポイントは2019年12月末まで有効であり、nimocaポイントの有効期限は最長24か月、最短では13か月になります。
ポイントサイトで貯めたポイントをnimocaポイントに交換
nimocaポイントには提携しているポイントサービスがあり、他のサービスで貯めたポイントをnimocaポイントに交換できます。
PeX
ポイント交換サービスの老舗サイト。数多くのポイントサイトからPeXポイントに交換できるため、陸マイラーには欠かせないサイトのひとつです。
1,000 PeXポイント(100円相当)→ 100 nimocaポイント(100円相当)の等価で交換できます。
Gポイント
老舗のポイントサイトですが、提携しているポイントサービスが多岐にわたる、ポイント交換機能を有するサイトです。
1 Gポイント(1円相当)→ 1 nimocaポイント(1円相当)で等価交換できます。
ネットマイル
Gポイントと同じく、数多くの提携サービスを持つポイントサイトです。
ネットマイル 200 mile(100円相当)→nimocaポイント100P(100円相当)の等価交換です。
これらのサイトへ、ポイントサイトで貯めたポイントを一旦交換し、さらにnimocaポイントへ交換することでセンターポイントを貯められます。
貯めたセンターポイントは、ポイント交換機や窓口で手続きをすれば、ANAマイルに交換できます。
ポイントサイトでポイントを貯める方法はこちら。
まとめ・ニモカルートに注目
これまで改悪が繰り返されてきた陸マイラーにとって、マイル交換のためのルートが複数あるのは心強いことです。
とりあえず入会キャンペーンも開催されているANA VISA nimocaカードを発行してANAマイルを貯めて、福岡へ行くことがあれば交換するか、ぐらいのスタンスで臨めばいいかもしれませんね。
ニモカルートを末永く利用するために考えた対策がこちら。
ANAマイル交換比率はソラチカルートよりも落ちますが、ニモカルートよりは良い、LINE-ソラチカルートもあります。
コメント
[…] 残念ながら、2018年3月末をもってソラチカルートは終了。代替えルートはニモカルートになるのでしょうか。九州や函館まで行くのもいとわない場合はそれもありかな。 […]